3.2.AOAセンサーの不具合で事故が発生したこと
両方の墜落とも、AOAセンサーの不具合で事故が発生したとの報告になっています
つまり、AOAセンサーが(不具合で)機首が過剰に上がっていると認識しMCASが
機首を下げようとします。実際は機首は上がっていないので、機首は下がりすぎて
しまいます。機首が下がってもAOAセンサーは(不具合で)機首は過剰に上がりすぎ
続けていると認識し、MCASは引き続き機首を下げようとします。
MCASの説明の時に書いたとおりMCASはパイロットの操作では解除できません。
AOAセンサーの不具合と気づき、MCAS自体を停止しないと
死へのダイブは止められません。
ざんねんながら回避策は採られず、墜落してしまったというのがこれらの事故です。
つまり正常時は
0.機首が上がりすぎる
⇒ 1.AOAセンサーが機首上がりすぎを検知
⇒ 2.AOAセンサーの結果からMCASが動作
⇒ 3.MCASが尾翼を調整して機首上がりを抑制
⇒ 4.機首が下がり安定航行する
⇒ 終了
ですが、AOAセンサー故障時は
0.AOAセンサーが故障で機首上がりを検知
⇒ 1.AOAセンサーの結果からMCASが動作
⇒ 2.MCASが尾翼を調整して機首上がりを抑制
⇒ 3.機首が正常にも関わらず機首が下がる
⇒ AOAセンサーが故障しているので0に戻る
により死のダイブをしてしまいます。
さらにまずいのはパイロットが気づき機首を上げても
0.AOAセンサーが故障で機首上がりを検知
⇒ 1.AOAセンサーの結果からMCASが動作
⇒ 2.MCASが尾翼を調整して機首上がりを抑制
⇒ 3.機首が正常にも関わらず機首が下がる
⇒ 4.パイロットが気づき機首を上げようとする。
⇒ 5.少しは機首が回復する。
⇒ AOAセンサーが故障しているので0に戻る
により死のダイブになる時期は延びるものの
回避はできません。
これが事故機のフライトレコーダーに残っていた記録に
なります。
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