2019年4月13日土曜日

なぜボーイング737MAXが落ちたのか その4 事故の責任(2/2)

4.2 でも事故の責任をパイロットだけに求めるのは酷すぎる


  NHKのニュースで元JALのパイロットの人が、「推測するに
  事故機のパイロットは、なすすべ無く墜落したと思われる」
  とおっしゃっていました。
  
  これは、普通のひとなら、そーなんだーと聞き流すかも
  しれませんが、かなり深い意味を私は感じました。
  すべてのパイロットは、飛行中の全責任が自分にあることを
  強く認識しています。飛行機は自動車と違い止まることが
  出来ません。どのような事態が発生しても旅客の安全を
  確保するために、言い過ぎではないですが飛行機のすべての
  機能を理解しどうかして危機を回避します。
  両エンジンが停止し、ハドソン川に着水したパイロットが
  奇跡と評されていますが、まさに「すべての手を尽くし
  旅客の安全に尽くす」訓練を常にパイロットは実施しています。
  そういう背景を知った上で、JALの元パイロットの人は
  「なすすべ無く墜落した」と表現しているのは、
  ”全力を尽くしてもパイロットの力量では回避できない”と
  私は受け取りました。ご存じの通り、パイロットは2人乗務します。
  二人とも全力を尽くしても墜落してしまう事態は、
  パイロットの技量ではカバーできないものと私は思っています。

  737-800のライセンスを持っている人が737-MAX8に移行する際には
  iPADで1.5時間の教育により運行が出来るそうです。
  1.5時間の教育では、この問題がカバーできないということを
  意味しているように思えます。

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